家と家の間を仕切る「塀」。
漢検準2級レベルの漢字ではあるものの、国字(日本で作られた漢字)の一つです。
「屏」や「屛」、「土+屛」との違いや、漢字自体の成り立ちについて解説します。
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めもの内容
土へんに屏で【塀(へい)】
塀の読み方はこちら。
【塀】
- 音読み:ヘイ
- 訓読み:×
- 漢検級:準2級(高校在学レベル)
日本で作られた漢字にしては珍しく、音読みだけが用意され、訓読みがありません。
旧字体としては、「土+屛」であり、こちらは漢検1級/準1級レベルに配当されています。
塀については、家と家の間を仕切るブロック塀が馴染み深いのではないでしょうか。
この他にも、
- 土塀
- 石塀
- レンガ塀
など、材質に応じた種類の塀が存在しています。
「塀」の字源
まず知っておきたいのは、「塀」から土偏を抜いた「屏」について。
「屏」は「屛」の異体字であり、中国由来の漢字となっています。
【屛】
- 音読み:ヘイ、ビョウ
- 訓読み:かき、ついたて、おお(う)、しりぞ(く)、しりぞ(ける)
- 漢検級:1級(大学・一般レベル)
こちらは「屛」が基本の形であるため、漢検1級に配当されています。
意味は以下のように多様です。
- 中を隠すために設けるもの。
- 仕切りや目隠しのために用いるもの
- 覆う。覆い隠す。
- 退く。退かせる。
訓読みからもわかる通り、屛は塀(垣)としての意味以外にも屛風などの仕切り全般を指す漢字となっています。
このことから、「塀」という漢字は土塀を指すことを強調するために作られた国字と考えられます。
また、その際に「屛」ではなく、書きやすい「屏」を採用したのでしょう。
「屛」という字はどうも書きづらい‥‥。
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参考文献
- 日本漢字能力検定協会(2015)『漢検 漢字辞典[第2版]』p1369
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